遺品整理や不用品回収を業者に依頼する際、高額請求や不法投棄、物品の破損など、様々なトラブルに巻き込まれる可能性があります。
本記事では、実際に起こりやすい7つのトラブル事例と、その具体的な対策方法を徹底解説します。
悪徳業者の見分け方や、信頼できる優良業者を選ぶための重要なポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
片付け業者への依頼で起こりやすいトラブル事例7選と対策方法
片付け業者への依頼は、時間や労力を大幅に削減できる便利なサービスです。
しかし一方で、業者選びを間違えると様々なトラブルに巻き込まれる可能性があります。
ここでは、遺品整理や不用品回収などの片付け業者に依頼する際に起こりやすい7つのトラブル事例と、その対策方法について詳しく解説します。
安心して片付けを依頼できるよう、この章の内容をしっかりと確認しておきましょう。
不当な高額請求
片付け作業後に、事前見積もりにはなかった高額な追加料金を請求されるトラブルは後を絶ちません。
「作業を進めていく中で、想定外のゴミが出てきた」「人件費が追加でかかった」など、もっともらしい理由をつけて請求してくる悪質な業者も存在します。
対策方法
複数の業者から見積もりを取る
少なくとも3社以上の業者から見積もりを取り、料金相場を把握しましょう。
見積もり内容を細かく確認する
作業範囲、料金の内訳(人件費、車両費、処分費など)、追加料金が発生する条件などを書面で明確にしてもらいましょう。
不明な点は必ず質問し、納得いくまで説明を受けてください。
追加料金が発生する場合は事前に確認する
作業中に予期せぬ事態が発生し、追加料金が必要になる場合は、必ず事前に業者から連絡してもらい、金額と理由を確認した上で同意するようにしましょう。
契約書を作成する
見積もり内容に合意したら、必ず契約書を作成してもらいましょう。
契約書には、作業内容、料金、支払い方法、キャンセル規定などを明記してもらうことが重要です。
支払いは作業完了後に行う
基本的に、作業がすべて完了し、内容に納得してから支払いをするようにしましょう。
前払いを要求する業者には注意が必要です。
回収物の不法投棄
回収されたはずの不用品が、業者の手によって不法投棄されるという悪質なトラブルも報告されています。
不法投棄された場合、依頼主まで責任を問われる可能性もあるため、業者選びは慎重に行う必要があります。
対策方法
一般廃棄物収集運搬業の許可を確認する
家庭から出るゴミを処分するには、「一般廃棄物収集運搬業」の許可または提携が必要です。
遺品整理や不用品回収を行う業者の中には、この許可を得ずに営業している悪質な業者も存在します。
必ず一般廃棄物収集運搬業の許可や提携の有無を確認しましょう。
廃棄物の処理方法を確認する
回収した不用品がどのように処理されるのか、具体的な処理方法を業者に確認しましょう。
リサイクルや適正な処分を行っているかを確認することが大切です。
信頼できる業者を選ぶ
口コミや評判、実績などを参考に、信頼できる業者を選びましょう。
依頼のキャンセル料が高額
急な事情で片付けをキャンセルせざるを得なくなった場合に、法外なキャンセル料を請求されるトラブルも少なくありません。
対策方法
キャンセル規定を事前に確認する
見積もり時や契約時に、キャンセル料が発生する条件や金額について、必ず書面で確認しておきましょう。
キャンセル料が発生する時期や金額が明確に記載されているかを確認することが重要です。
不当に高額なキャンセル料には応じない
キャンセル料があまりにも高額である場合は、業者と交渉することも検討しましょう。
消費者センターなどに相談するのも有効な手段となります。
消費者センターは、消費生活に関する様々な相談を受け付けている専門機関です。
契約や料金に関するトラブル、悪質な業者に関する情報提供など、困ったときに頼りになる存在です。
全国各地に窓口があり、電話や窓口で相談できます。
早めに業者へ連絡する
キャンセルせざるを得なくなった場合は、できるだけ早く業者に連絡することが、キャンセル料を抑えるためのポイントです。
現金や貴金属などの盗難
遺品整理の現場では、故人の残した貴重品が見つかることがあります。
悪質な業者の場合、作業中に現金や貴金属などを盗んでしまうという信じられないトラブルも報告されています。
対策方法
貴重品は事前に自分で整理・保管する
現金や貴金属、思い出の品など、貴重なものは事前に自分で整理し、安全な場所に保管しておきましょう。
作業中はできる限り立ち会う
作業中はできる限り立ち会い、業者の作業を監視するようにしましょう。
複数人で作業してもらう
可能であれば、信頼できる家族や友人と一緒に立ち会うようにしましょう。
作業後の確認を怠らない
作業が完了したら、貴重品がなくなっていないかなどをしっかりと確認しましょう。
少しでも不審な点があれば、すぐに業者に確認することが重要です。
信頼できる業者を選ぶ
実績があり、信頼できる評判の良い業者を選びましょう。
重要書類の処分
故人の遺品の中には、年金手帳、保険証書、通帳、遺言書など、重要な書類が含まれている場合があります。
悪質な業者の場合、これらの重要書類を誤って処分してしまう、あるいは故意に処分してしまうというトラブルも考えられます。
対策方法
事前に自分で貴重品や重要書類を整理する
作業を依頼する前に、自分たちで貴重品や重要書類を丁寧に整理し、分けて保管しておきましょう。
業者に重要書類の取り扱いについて明確に指示する
業者に作業を依頼する際に、重要書類の捜索や取り扱いについて、明確に指示しておきましょう。
「もし重要書類が見つかった場合は、必ず依頼者に確認する」というルールを徹底してもらうことが大切です。
作業後も念入りに確認する
作業後も、重要書類がきちんと保管されているか、誤って処分されていないかを念入りに確認しましょう。
物品の破損
作業中に、家財道具や思い出の品などが乱暴に扱われ、破損してしまうというトラブルも起こりえます。
対策方法
事前に破損しやすいものを伝えておく
壊れやすいものや丁寧に扱ってほしいものがある場合は、事前に業者に伝えておきましょう。
作業方法を確認する
どのような方法で搬出作業を行うのか、事前に業者に確認しておきましょう。
養生作業など、保護対策をしっかり行っているかを確認することも重要です。
作業中はできる限り立ち会う
作業の様子を見守ることで、不適切な取り扱いがないかを確認できます。
作業後に破損がないか確認する
作業が完了したら、家財道具などに破損がないかしっかりと確認しましょう。
もし破損が見つかった場合は、すぐに業者に報告し、対応について協議しましょう。
損害賠償保険に加入しているか確認する
業者が損害賠償保険に加入しているか事前に確認しておくと、万が一の事態に備えられます。
相場以下の値段での買取
不用品の中にまだ価値のあるものがある場合、悪質な業者は相場よりも大幅に安い値段で買い取ろうとする場合があります。
対策方法
複数の買取業者に見積もりを依頼する
不用品の中に買い取ってもらいたいものがある場合は、片付け業者だけでなく、複数の買取専門業者にも見積もりを依頼し、買取相場を把握しておきましょう。
査定額の根拠を確認する
なぜその査定額になったのか、業者に根拠を詳しく説明してもらいましょう。
納得できない場合は、売却を保留することも検討してください。
リサイクルショップやフリマアプリなども検討する
自分でリサイクルショップに持ち込んだり、フリマアプリなどを利用して売却することも検討してみましょう。
即決しない
その場で即決せず、一旦持ち帰って検討する姿勢が大切です。
悪徳業者の見分け方
上記のようなトラブルに巻き込まれないためには、悪質な業者を見抜き、避けることが重要です。
ここでは、悪徳業者によく見られる特徴を解説します。
依頼料が極端に安い
相場からかけ離れた極端に安い料金を提示してくる業者は、注意が必要です。
後から高額な追加料金を請求してきたり、不法投棄などの違法行為をしたりする可能性があります。
極端な安さには裏があると考え、慎重に検討しましょう。
訪問なしで本見積もりを出す
実際に家や遺品の状態を確認せずに、電話やメールだけで本見積もりを提示してくる業者は危険です。
正確な見積もりを出すためには、必ず現地での確認が必要です。
訪問見積もりを嫌がる業者には依頼しないようにしましょう。
契約書の作成や見積もり額の提示がない
口頭での説明だけで、契約書を作成しなかったり、明確な見積もり額を書面で提示しなかったりする業者は非常に危険です。
後々、言った言わないのトラブルに発展する可能性が高く、不当な高額請求につながることもあります。
必ず書面での契約と見積もりを求めるようにしましょう。
曖昧なまま作業を進める業者には依頼すべきではありません。
必要な許可や資格を得ていない
遺品整理や不用品回収を行うには、一般廃棄物収集運搬業など、必要な許可や資格があります。
これらの許可を得ずまたは提携なしに営業している業者は違法であり、トラブルに巻き込まれる可能性が高いです。
必ず許可証の提示を求めるか、自治体のホームページなどで確認しましょう。
ホームページに業者情報を掲載していない
ホームページがない、またはあっても連絡先や会社概要、代表者名などの基本情報が記載されていない業者は、実態が不透明であり、信頼性に欠けます。
しっかりと情報公開している業者を選びましょう。
優良業者の選び方のポイント
安心して片付けを依頼できる優良な業者を選ぶためには、以下のポイントに注目しましょう。
遺品整理士が在籍
遺品整理は、単なる不用品回収とは異なり、故人の想いや遺族の気持ちに寄り添った丁寧な対応が求められます。
「遺品整理士」の資格を持つスタッフが在籍している業者は、遺品整理に関する専門知識やマナーを持っているため、安心して依頼できます。
訪問見積もりに対応可能
必ず事前に訪問し、遺品や不用品の量、作業内容などを確認した上で、詳細な見積もりを提示してくれる業者を選びましょう。
訪問見積もりは、業者とのコミュニケーションを図る良い機会にもなります。
見積り書の内容が詳細
見積もり書に、作業範囲、料金の内訳(人件費、車両費、処分費など)、追加料金が発生する条件などが明確に記載されているかを確認しましょう。
不明な点があれば、遠慮せずに質問し、納得いくまで説明を受けることが大切です。
対応が丁寧
電話対応や訪問時の態度、説明の丁寧さなど、業者の対応全般を注意深く確認しましょう。
親身になって相談に乗ってくれる、丁寧で誠実な対応をしてくれる業者を選ぶのがおすすめです。
口コミ評価が高い
インターネット上の口コミサイトや業者のホームページなどで、実際にサービスを利用した人の評価を確認してみましょう。
良い口コミが多い業者は、信頼できる可能性が高いと言えます。
ただし、悪質な業者の場合、自社で良い口コミを捏造している可能性もあるため、複数のサイトの情報を参考にすることが重要です。
まとめ
片付け業者への依頼は、適切に業者を選べば、時間と労力を節約できる大変便利なサービスです。
しかし、悪質な業者も存在するため、今回ご紹介したトラブル事例や対策方法、業者の選び方のポイントをしっかりと把握しておきましょう。
複数の業者から見積もりを取り、契約内容を丁寧に確認し、信頼できる優良な業者を選ぶことで、安心して片付けを依頼することができます。
本記事を参考に後悔しない業者選びをしましょう。